本当の人助け

今日は年が明けて最初の保護者ミーティングの日でした。

ミーティングの日は母たちはお弁当を持ってきて、

朝、子どもたちを送り届けるとそのままお昼にはお弁当を食べながらミーティングを続けることが多いのですが、

ミーティングが終わってみんなが帰った後、

大人のもののような大きなスープジャーが置き忘れてあるのを息子が見つけました。

その場に持ち主が居ないことがわかると、

閃いた顔で、「忘れもの箱?」と言いました。

すると隣に居た年中女児Sが、「入れてきてあげる!」と言ってくれました。

Sがそうして年少さんを助けてくれるシーンはこれまでもたくさん見せてもらい、

いつもありがとうと思ってきたことでした。

でも今日は、その瞬間に、息子の顔が少し硬くなりました。

すると、その次の瞬間というかほぼ同時くらいに、「やっぱやりたくなーい!」とSが言い、

息子が「自分でやる」と言い、忘れもの箱の方へ歩いていきました。

やっぱやりたくなーい!と言ったSは、

「教えてあげようか?」と言いながら息子の前ではなく後ろを歩き、

扉の所まで来ると、スープジャーを両手で抱える息子に代わり、さっと扉を開けてくれて、一緒に戻ってきてくれたのです。

2学期までのSと息子のやりとりは、やってあげる、やってもらう、という形のものしか見なかったように思います。

今日はもう違うということを、さっとわかってくれて、

今必要と思われること、ついて行って見守ること、必要なところでは手を差し伸べることをしてくれて、

最後にはにこにこと一緒に戻ってきてくれる。

太陽みたいでした。

そして、明日はSのお誕生日。

そんなことがあった帰り道、息子が、

「お花を水に入れて持っていくにはどうしたらいい?」と聞いてくるのです。

ティッシュを濡らして包むのはどう?と聞くと、それではだめらしく、

ペットボトルに水を入れてそこにお花をさすのは?と聞くと、

にこにこして、「ペットボウル!」と言いました。

それほど、美しいお花を、Sに渡したい気持ちなのだなぁ、、と3歳の息子の中にあるその計り知れない感謝の気持ちに触れ、

本当の人助けは、これほど人を嬉しい気持ちにすることなんだなぁと、Sに教えてもらいました。

4歳のSちゃん、たくさんありがとう。

年少保護者 えみ