車内で歌合戦

みらいちゃん(年長)と息子のあっくん(年中)を後部座席に乗せて
帰途についている時のお話し。

あっくんは『365日の紙飛行機』を替え歌にして歌い出した。
これはみらいちゃんも大好きな曲。
あっくんオリジナルの即興替え歌を、ニコニコしながら聴いていた。

しかし、あっくんはいつまでも替え歌を歌い続ける…。
みらいちゃんは、そろそろ正しい歌詞で歌いたい!

「ねぇ~、あっくんのおかあさ~ん。
 あっくん、ず~っと変な歌で歌ってるんだけど~」
「うん、多分ね、このままおうちにつくまで替え歌のままだと思うよ」
「みらい、ちゃ~んと歌いたいんだけど~」
「だよね!ちゃんと歌いたくなるよね!」

そこで、みらいちゃんは考えた。
そして、ある作戦を実行する。
それは、あっくんの耳の横で、大声で、正しい歌詞で歌うこと!

(そうきたか!)
私は、ニヤニヤしながら成り行きを見守った。
(あっくん、歌いにくくなったかな?)
(これであっさり替え歌をやめるかな?)
(それとも対抗して大きな声を出し返すかな?)

あっくんは声量そのまま、替え歌を続行!
粘りを見せる。
みらいちゃんはさらにヒートアップ!

サビにさしかかったとき…。
みらいちゃん「♪じんせいは~」 あっくん「♪うるさいな~」
みらいちゃん「♪かみひこうき~」あっくん「♪おおきなこえ~」

私は大ウケ。
2人はそのまま自分の思い通りに歌い続ける。
楽しくて幸せな時間。

(お互い「やめて」とは言わないんだね)

2人とも笑顔で自分の気持ちを相手に伝えていた。
楽しくて柔らかい、共存。

年中組保護者 広報係 オギノチエ