きつねに導かれた日

【きつねに導かれた日】

今日はピッコロからすぐ近くの川での活動日。
小さな川が流れる森へ入った年長さんをはじめとした第一集団は、
きつねが向こう山へ飛んでいくのを見かけたと教えてくれました。

きつねを追いかけよう!
こっちのほうだった!
子どもたちについていきながら、山を登ります。

先生、保育スタッフに聞いてみると、はじめてのコースだと言います。
厳かな空気を感じながらもどんどん歩みを進めていきます。
だいぶ登ったところで眼下を見ると、けっこうな高さです…。
ねぇ、どこから降りるの?と大人。
ここから!
え…急ではないかい(心の声)。

そのうち年小さんが、はやくかえりたい、とつぶやきだしました。

ねぇ、おばけさん(年少組)が帰りたいってよ〜と先生。

だいじょうぶ!と年少さんの手をしっかりと握る年長さん。
ぼくがみんなを見守るから先に行って!と声をかけはじめた年中Tくん。
彼はいつもみんなを守ってくれます。
よ〜し! 山の坂を勢いよく下る年長さん。
それに続く年小、年中さん。
中にはお尻でうまいこと滑り降りる子も。
それはそれは見事に、誰ひとり泣かずに、そしてつまずかずに全員降りることができ、
ホッとしていると、なんてことない、子どもたちといえば、もう次の遊びが始まっていました。
大人のわたしはといえば、年長Aくんに、こっちにおいで! もう少しだよ!と助けてもらいながら、やっとこさ。

見事な声かけ、そして離れた場所からでもお互いを思いやる視線のあたたかさ。

みんなに感想を聞いてみると、熊がいるかもしれないし、初めての森はこわかった。
でも坂をおりるのは楽しかった!と言います。

きつねに導かれたね、まだまだこの子たち行けるんだね(体力的にも)と先生。
今日のお弁当がいつもに増しておいしかったこと! みんな腹ペコだったね。

いっぴきのきつねに導かれた日。
今日も子どもたちの主体性を信じながら、一瞬一瞬の判断を積み重ね、子どもたちに道案内を任せてくださった保育のチームワークに脱帽、共に行動でき、充実した一日でした。

お弁当のあとは、笹の葉に願いごとを書いた短冊を飾りつけました。

子どもたちと毎日の様子を確認している梅干し。
梅酢がしっかり上がっていました。
ピッコロの庭には梅の木があるのです。
毎年恒例で、梅シロップと梅干しをつくり、ありがたくいただいています。

一日園長:保護者 瀧澤