春に入園した娘・年少(おばけ組)さーちゃん。
昨日は、初めての絵の具を使ったお絵描きの日だった。
夫婦で迎えに行くと、
園児達の作品が所狭しとビニールハウス内にぶら下げてあった。
その乾いた作品を年長さん(パイナップル組)たちが集めていく中、
中島先生が今日のさーちゃんの様子を話してくれた。
その先生の視線のポイントに驚いた。
注目したのは、
描き終わった絵をぶら下げる時のさーちゃんの行動。(そこー?!)
どう考えても届かない高さにあるヒモに、いかにして我が作品を吊るすか?
ちなみに、
さーちゃんは三歳児の園生活全般、
何でも自分でできてしまうタイプの女の子。
以前の保育園では、先生方にできるっぷりの太鼓判を押された。
「全く手がかかりません!」と。
そんなさーちゃんの前に立ちはだかる難問。
困ってウロウロしている年少さん。
一般的な園(?)なら、ここは先生方が手を貸すでしょ。
だってその方が作業効率は格段に良いワケです。
というか、そんなの“気に留める出来事ですらない”のがおおよそなのでは?
ピッコロでは、
それをあえてせず見守ってくれてるんです。
年中(うさぎ組)さんや年長さんは背が届くから、
自分の作品をさげ始めてる。。。
この場面で“できる人に頼むということ”、
実は、それが今までのさーちゃんにはできなかった。
が、
「今日はね、さーちゃんっ、あみちゃん(年中)に頼めたんですよー!!」
と先生の嬉しそうなオコトバ。
“自分のできないことを他人に頼める事が自立”なのだと。
一見、矛盾しているようなこの言葉。
前にピッコロでの話しに出てきて以来、
ずっと頭の中にひっかかっていた。
それが、ようやく心におちてきた。
そうかーーー、人はスーパーマンでも魔法使いでもないもんなーーー。
できないことがあるのが、当たり前なんだ。
そこに向き合って乗り越える瞬間が、
こんなささやかな場面に詰まってるんだ!
「さーちゃん、よくできないこと頼めたね、がんばったね」って先生は言う。
当のさーちゃんはおそらく戸惑っただろう。
でも、ほめられてることはわかって、はにかんでる。
今まで彼女は自分でできることばかりをほめられてきた。
私も、そうしてきた。
ピッコロ生活三カ月。
まだまだ受けとめるだけでいっぱいいっぱいだーーーー。
年少(おばけ組)保護者・吉田みーこ