ながぐつ

背も大きくなり足も大きくなり
ゆい(4歳)のはける長靴が家に1足しかなくなった
そのことを周りにいる人に話していたら
卒園した子のお母さんが
「長靴あげるよ~」と言ってくれた

そしてたくさん袋に入れて持ってきてくれて
「ボールペンで書いたのが消えなくて、、、
もし気にいらなかったら捨ててもらってかまわない」
ということを言ってくれた
見るとすぐこれだ!という長靴が1足入っていた
ボールペンで所々黒く塗ってある

ピッコロにいるとすぐドロドロになる
洗ってもなかなかとれない泥汚れ
でもその長靴はピッカピカになっていた
ボールペンの跡を消すためにどのくらい洗ったんだろうと思うほど
本当にありがたいなと思い受け取った
ゆいはうれしそうに全部の長靴をはいたり脱いだりしていた

ピッコロに行く日のゆいの足元をみると
さっそくもらった長靴をはいている

私 「長靴もらってどんな気持ち?」
ゆい「うれしい~気持ち」
私 「うれしいよね~」
ゆい「この長靴、なんかペンで色々書いてあるんだよ。
   なんで書いたのかな~?」

そう、ゆいはボールペンで書いてある長靴をはいている
ゆい「ここに数字が書いてある~」
よく見ると数字も書いてある

私 「数字書いてあるね~」
ゆい「あっ!わかった!この数字はゆいがはくときにわかるように
   書いてくれたんだよ。19とか書いてあると
   これは大きいってすぐわかるでしょう。だから書いてくれたんだ」

なんだかわからないけどただ数字がかいてあるんだな~と思うだけではなく
きっとこういう理由があるに違いないと色々考えているということにいつも驚く
そういうことが日々過ごす中にたっくさんある
考えて生きている

ちなみにうれしい~をもっと聞いてみると
小学生になったかほちゃんが書いてくれたからうれしい
ピッコロにいる時のかほちゃんよりうれしい
ということで
よりすごい人にもらってうれしいと感じ
その長靴は毎日大切に使わせていただいている

関島まなみ