バスの旅2

滝からロープウェーに行く途中
宝石を売っているお店が並んでいた
そのキラキラした宝石に子ども達の目もキラキラさせながら見て歩いていた

途中で宝石を売っているおじさんが
「その辺に宝石落ちているかもよ」
と一言
すると急に下を向いて探し出す子ども達
探しているとあちこちから
「あった~」の声
え??まさか~道路脇に宝石?
と思い見てみると
黄色、紫、緑、白など色んな色の石を手に持っている子ども達
本当に落ちている!
そこから宝石探しに夢中!
座り込み探している子も!
そして、そこは道路脇
お店屋さんの前を下を向いた子ども達が通る
とっても不思議な光景
しかし、ものすごい笑顔でものすごく楽しそうな子ども達
小さな手に小さな宝石たち
子ども達の周りがキラキラしていた

途中、博物館前にあるとっても大きな水晶を見た
(世界最大級!すごい!)
そこのスタッフの方が
「この水晶は13トンだよ」
と、教えてくれた
それを聞いたぜんちゃんは
「ビニールハウスより重い?」
と、聞いていた(笑)

そこで、ある方に出会う
そのある方とはフランスの方で名前をラヒムさん
博物館の中やお庭を見せていただく
その間も子ども達に気遣うラヒムさん
本物の水晶をお土産にいただく
(ありがとうございます、大切にします)
ワインのお店でブドウジュースの試飲をさせていただく

なにかの記念日など素敵な時間を過ごせそうな場所に
長靴をはいた子ども達(大人も!)が
わいわいお邪魔させていただき本当に申し訳ない

その申し訳なさを消してしまうような
ラヒムさんの一言一言に温かさを感じた

そしてお店の中で写真を1枚
最後にフランスの言葉でありがとうってどういうか?
「メルシー」
という言葉を知り、お礼を言ってロープウェーへ

ロープウェーに乗り、山頂を歩き展望台も行き
「さあ、神社の方へ行くかな」
と、先生が声をかけると
子ども達の様子がちょっと違っていた
「行く!」と張り切る感じがしない

先生が「みんなはどうしたいの?」
と聞くと
「メルシーさんに会いたい」
(ラヒムさんの名前を知らなかった子ども達はずっとこうよんでいた)
「会って自分の見つけた宝石をあげたい」(道で拾った)
「メルシーさんに色々連れて行ってくれてありがとうする」
と、次々話し出す子ども達
ありがとうを言いたい
そんな人に出会った子ども達

急遽、行き先を変更!
ラヒムさんに会いに行くことに
ロープウェーの中で(ピッコロのほかに誰も乗っていない)
「メルシー!!!」(ラヒムさんを呼ぶ)
その声が響く
会いたい気持ちがあふれている

お店の前に着くと
「メルシー」とラヒムさんを呼ぶ
もちろん出てこない
(他から見たら「ありがとう」ですから)
「で、本当の名前は?」と考える
「あ、い、う、え、お~、、、」
全部の文字を言っていこうとする、こうようくん(笑)
また誰かが
「違う国の人だからメルシーでわかるんじゃない?」
「わかるかな~」
ラヒムさんもお店から出てこないし、名前も出てこないし
先生「あきらめる?」と聞く
(もちろんわざとこう言っています)
はるひとくん「あきらめない!」
こんなに力強い一言
そして、だいちゃんとはるひとくん
「探しにいける」
と、2人でお店に探しに行った

すると
ラヒムさんがお店から出て来てくれた
あっという間にラヒムさんの周りを囲む
「ありがとう」と言いながら
自分で見つけた宝物の宝石や松ぼっくりなどを手渡す子ども達
ラヒムさんの大きな体を小さくして子どもの目線になって
受け取る
そして
「いつもここにいるよ」
「また来てね」というお店用の言葉ではなく
「いつもここにいるよ」という言葉に温かさを感じた
そして最後にラヒムさんの「大切にするね」の言葉

バスの時間になりお別れすることに
バスに向かうときもずっと手を振っている
ラヒムさんも手を振り続けている
後ろ向きで歩き、ずっと見ている、きーちゃん
わざわざバスの見送りにもきてくれた

後日お店のHPから
ピッコロのみんなの写真が載っていることに気付く
お店で撮った写真が写真立てに入れてある
よく見てみるとみんなが渡した宝石や松ぼっくりも写真に飾ってある

ラヒムさんに出会うことができ
こんなに大切にしてくれていることを知ることができ
その温かい心が子ども達に伝わり本当に素敵な旅になった

スタッフ まなみ