信頼している。

そろそろ冬タイヤの準備だね。そんな会話があちこちで聞こえてくる季節。

秋深まる今日は、ピッコロからさらに上がった奥山の海岸寺さんまで歩く活動の日。

年少おばけさんのそれぞれに積もった信頼を垣間見せてもらうようなシーンが多々あった(2学期終盤のこの時期だからこそ、の)。と同時に、卒園児や卒園保護者にありがとう、とじんわり想う日。この気持ちが同時にやってくるのはなぜかなぁと思うけれど、積もり積もって今があるから、なのだろう。きっと秋だから、なのだろう。そう考えると日本の四季はありがたい。

保育終了時間を迎え、さようならをして、それぞれにまだ遊んだりしながら、イチイの木の赤い実を集めていた年少おばけ組のEちゃん。たねは食べるとおなかいたくなるよーと教えてくれた。

海岸寺さんへ参拝にいらした男性に、イチイの木の周りで遊びながら「こんにちはー!」と挨拶する年少Eちゃん。男性も「こんにちは」と穏やかに返してくださった。Eちゃんの「こんにちはー!」は、世界は素敵なんだよと教えてくれる、信頼のかたまりのようだった。どうしてこんなにも世界を社会を信頼できるのかな、Eちゃん美しいな、と思う。

今日、年少おばけ組Tちゃんのお母さんは、年長さんと手を繋いでピッコロを離れるTちゃんと子どもたちの後ろ姿を見送りながら、Tはピッコロの子どもたちみんなを信頼している、と教えてくれた。

Tちゃんのピッコロのみんなへの信頼と、Eちゃんから感じた世界への信頼と。彼らにさらに積もるであろう愛おしい時間を想像した。

海岸寺さんは、自分の心を静かにみるお寺さん。だから、そんなふうにより感じたのかもしれない。そんな秋のよき日。

保護者t