自分を幸せにするのは自分

今年度も残りわずかとなったこの日、ピッコロ園庭で焚き火をおこし、マシュマロやお団子を焼いて食べた。が、楽しそうなことの中にも、ただそれだけでは終わらないのがピッコロ。

(マシュマロを焼く)棒がないと泣いてしまう子がいたり、マシュマロを沢山食べてしまう子がいたり、とにかくいろんな事件が起き、そんな中、それぞれが沢山のことを感じ、考え、学んでいる。

そうこうしているうちに、お昼の時間が近づいてきた。焼くものも少なくなっていたので、大人が焚き火を縮小し始めたところ、ウサギ(年中)組のM君が、ジャバーっと焚き火にバケツの水をかけた。

あ、まだお団子残ってるけど…と私はふと思ったが、お構いなしに、まだ煙が出ている焚き火に、水をジャバーっ。

水道と焚き火間を重たいバケツを持って何度も往復し、そして、煙が出なくなり、火の消えた炭を片付け終わったところで、M君は満足そうに去っていった。

そんなM君を見て、私はしびれてしまった。彼は、大人から何の指示もされていないが、今の必要なことを自分で考え、自分の力でやりきり、その終わりのタイミングも自分で決めていた。

先日、もうすぐ卒園していくパイン(年長)児保護者が、「自分を幸せにするのは自分」と話してくれたが、まさに彼がそうだと思った。誰かに指示されてやるのでもなく、褒められたくてやっているのでもない。自分の行動を自分で考えて決め、その行動に自分でマルを出せる。

世の中一般的に、こういうものは、自己肯定感とか、非認知能力とかいうのだろうか。とにかく、自分の力で焚き火を消し終わったM君の顔が、とても頼もしく、輝いてみえて、そんな彼を、子供たちを日々見ることができる時間が本当にありがたく、幸せなことだと思った。

今日の園長 おばけ母 あかね