普段はお弁当ですが、
この日は特別にお母さんたち手作りの給食をみんなで頂きました。
澄んだ空気と青空の下、行列のできるラーメン屋さん!!
みんながお代わりしたり、食べ終わって遊びだしたりしている中、
年少の女の子がひとり泣いています。
ずーっとずーっと泣いています。
給食があることを忘れていたのか、お弁当を持ってきていていました。
お弁当の蓋を開けたり閉めたり、ラーメンの方を見たりしながらずっと泣いています。
同じ年少の男の子が傍に来て何かお話した後、
表情が変わってすっとお弁当を片付けて別の女の子の隣へシートを敷き直し、
お弁当を食べだしました。
あぁ、お弁当を食べることに決めたんだなと思って私はその場を離れ、
少しして戻るとまたその女の子は泣いていました。
ラーメンを食べさせてあげることは簡単。
それで、あー美味しかったね、よかったねとなるのはきっと食べさせてあげたい大人の気持ちの満足。
女の子にとってみんなと一緒にラーメンを食べることも大切であろうけど、
傍で見ていると、
これだけの時間、今の自分の気持ちを味わい尽くすことの幸せを教えてもらったようなのです。
哀しいことはかわいそうなことだからすぐなくしてあげるのではなくて
今ここにある女の子の気持ち。
そこをただ大切にしてあげること。
その気持ちと一緒に居ること。
それが、その場に居るみんなにとってなんだかすごく豊かなことにみえました。
大人に先まわりされてしまったこと、解決されてしまったこと、味わう間もなく気持ちさえ決めつけられてしまったこと、
あったなぁと子どもの頃を思い返し、
その気持ちをじっと味わうことをさせてもらった給食の日でした。
ありがとうね。
おばけ母 えみ