揺れるゆれる

ついにパイン(年長組)さんになったさーちゃん。

今日の入園式のリハーサルで気になるシーンがあった。
新入園さんに向かって、在園の子どもたちから一言ずつ話す。
そこで、なかなか言い出せずに泣いてしまった男の子がいた。
どうやら何人かに「早く言ってー!」と強い口調で言われたのが悲しかったらしい。
気付いた子ども達が順々に謝っておさまった。
さーちゃんも男の子に言っていた一人だった。
帰ってから話してみる。
つい数か月前まで、さーちゃんは人前で話すのが誰よりも苦手な人だったのだ。
「さーちゃんは、言えない時にみんなに〝はやくして〟って言われるのどうだった?」
「、、、ちょっとイヤだった」
「じゃあ、今日言ってる時イヤかなって思わなかったの?」
「最初思わなかった。、、、途中で気づいた」
「気付いても言っちゃったの?」
「うん。少し」
「うさぎ(年中組)の時も良くないってわかってて、やっちゃったことあるよね。その時揺れる気持ちをピンってする練習したんじゃないっけ?」
1ヶ月ほど前にもダメと思いつつ周りに流されたことがあり、その当時のパインさんと一緒に反省していたのだ。
すると、さーちゃんが当時のことを振り返って話してくれた。
「前は、揺れてるところが隠れてて見えなかったの。パインさんと一緒に心を見ながらやったけど、(揺れが)大きくてよく見えなかった。でも、今はゆらゆらしてるのが見える」
「?」
「ちょっとしか揺れなくなったから、見える」
「、、、あのさ、揺れるのってどんな具合に?」
確信持って話すさーちゃんと対照的に、おどおど聞くしかできない。
「前は、こう」
手をメトロノームのように振る。早い!
「今は、こう」
振る速度が遅い!!
「あぁ、たしかに見えやすいです」(思わず敬語)
続けて話してくれる。
「それで、(早く言ってーって)言うのやめて、考えおわったら〝ごめんね〟した」
自分の気持ちをちゃんと感じて謝った。
形だけじゃない。心を込めて謝った。
ちなみに、今後の自分がどうしていきたいかまで話してくれましたよ。
なーんかパインさんっぽい?
それはさーちゃんが実際にできた時にまた。
年長組保護者 吉田