心の使い方

うちのうさぎ(年中)組のさーちゃんは、朝の会でのニュース発表など(ピッコロで言うところの〝お話し〟)ができない。


パイン(年長)組になったらお話しをしなくてはならず、さーちゃんもそれはよく知っている。
なぜ皆の前だと話せないかは「恥ずかしいから、、、」で、遊んでいる時は人一倍大きな声が出ている。
言うことを思いつかないのかと問えば「言うことはあるけど、恥ずかしい気持ちの方が大きくて言えない」とのこと。

それが最近、いよいよ出来そうな様子になってきた。
でも、言えない。

帰りの車内で聞いてみる。
「お話し、どうやったら言えるようになるかね〜」
「、、、がんばらなかったら言えると思う」
真顔で答えるさーちゃんの意外な答えに、思わず
「え?頑張らないと言えないんじゃないの?!みんな恥ずかしくても頑張ってるんだよっ頑張りなよっ」
とまくし立ててしまった。
我が子の、〝できない〟に対して〝がんばらない〟というフレーズにちょっとイラッとしてしまったのだ。
鼻息の荒い私に、ふと、さーちゃんの真剣な雰囲気が伝わってきた。

一呼吸置いて聞いてみた。
「さーちゃんにとって〝がんばる〟ってなに?」
「えっと、やるぞーーーー!!って思うこと」
「え?」
「がんばるとできないから、がんばらないようにする。そうしたら言えると思う」
力強くそう言った。

脱力。

「そうか〜そういうことか〜」
さーちゃんはわかってるんだ。
前のめりになり過ぎると言えない、自然体でいれば言える。

ちゃんと、そこを目指して心を使う練習をしているんだなぁ。

子供と話すのって本当にオモシロイです。 

年中組保護者 吉田みーこ