水筒のんだ?

水筒をどこに置いたのかわからなくなっていた
なっちゃん(年少、おばけ組)
「忘れた~」という
「どうする?」となっちゃんに聞いていたら
わこちゃん(年中、うさぎ組)
「なっちゃんにあげる~」
という朝の会話だったが

お弁当食べるときになっちゃんに
「もらって飲んだかな?」と聞くと
「飲んでいない」という
それを聞いていたりんちゃん(年少、おばけ組)
「なっちゃんの水筒、たけし(うさぎ)の所にあったよ」
といい走って持ってきてくれた
(実は水筒は朝からたけしのところにあった
ピッコロでは、水筒がないときは「どうする?」と声をかける
自分で探す、誰かに借りる、もらいに行くなど
自分で考えることができるように声をかける)

すると、なっちゃん
「自分でやりたかった~!!!」
と、ものすごく怒る
せっかく持ってきてくれたのに怒るなっちゃん

りんちゃんに「持ってきてあげたんだね」
持ってきてあげたかった気持ち
なっちゃんに「自分でやりたかったんだね」
やりたかった気持ち

(保育に入っていると、これはどうなの?どうみるの?
子どもの育ちにとってどうなの?と、常に頭はフル回転!
ものすごく大変な重大な責任のお仕事です)

2人の気持ちを聞いていたら
(まず両方の気持ちを認め、受ける)
そこに
「どうしたの?」
ひろちゃん(年少、おばけ組)が聞きにくる
何があったかと聞きに来た
周りをよく見ていないとわからない

そのすぐあとに、たろうくん(年少、おばけ組)も来る
「たろう、何かできるかな~?」
何かできるかな~?という
なかなかいえない言葉!!!
まだおばけ組!

おばけ組が集まっている
話を聞いたひろちゃん
「りんちゃんがごめんなさいしたほうがいいよ。
だってなっちゃんはやりたかったんだから」
水筒を持ってきたりんちゃんが謝ったほうがいいという
やりたかったという気持ちに寄り添う

そこに、やえちゃん(年中、うさぎ組)が通り過ぎながら
「それはありがとうでしょ」
その場にいなかったやえちゃん、急に現れ一言
全体を把握している

そして、はるひとくん(年長、パイナップル組)
「りんちゃんがごめんねじゃなくて、なっちゃんがありがとうだよ」
うさぎ組とパイナップル組は、
なっちゃんがせっかく持っていってくれたんだから
ありがとうした方がいいということ

さやとくん(年長、パイナップル組)
(なっちゃんに)「持ってこなくていいって言ったの?」
自分が動けばよかったという
なっちゃん「言っていない」
(自分に落とすテクニック、さすがパイナップル!)

こうだいくん(年中、うさぎ組)
(なっちゃんに)「いやな気持ちにさせたからごめんねした方がいい」
その気持ちにさせてしまったからごめんねした方がいいという

私「ごめんねする?」
なっちゃんに聞く
なっちゃん「しない」
(この時点でなっちゃんは自分が悪かったかな?とまでいっていないけど
何か違うかな?と考えている感じの「しない」というように見えた)

パイナップル組とうさぎ組、何人も
「ごめんねしたほうがいいよ」
「せっかく持ってきてくれたんだから」
という
そのたびに、なっちゃん「しない」

その様子をずっと見ていた(せ)ゆい(2歳児)
「りんちゃん、気持ち悪いよ」
なんの話?と一瞬思ったが
なっちゃんがりんちゃんに怒ったことに対して
りんちゃんの気持ちが悪いよということを言っている?と思っていると
そして「りんちゃん気持ち悪いの、なっちゃんわかっていない」
やっぱり!
2歳児がどうしてそこまでわかっているのか私がわからない
でもちゃんと考えられる

うさぎとパイナップルが話した後
ひろちゃん
「りんちゃんがいやな気持ちしているのが、ひろちゃんいやな気持ち」
と、ひろちゃんの気持ちが変わる
先生「なっちゃん、りんちゃんに取りにいかなくていいよって言った?
言っていないよね」
自分に落ちることができるように
なっちゃん「うん」
先生「先に言った?言っていなかったね~」
なっちゃん「うん」
先生「ごめんねする?」
なっちゃん「うん」
(さっきの考えている顔とは違う顔)
なかなか言えずにいたなっちゃん
「ごめんね」
りん「いいよ」
そのあとすぐにりんちゃんも「ごめんね」をする
りんちゃんもあやまる
なつ「いいよ」

そして、やっとお弁当を食べることに
なっちゃんの横で食べようとしているひろちゃん
私「どうしてここで食べているの?」
ひろちゃん「なっちゃんと話したいから」
なっちゃんのそばで食べたい気持ち
なっちゃんに寄り添う気持ち

りんちゃんをみると少し離れた場所でお弁当を広げていた
ちょっと下向き加減に見えた
そこに(よ)ゆいちゃん(年長、パイナップル組)
(よ)ゆいちゃん「まだいやな気持ちする?」
りんちゃんの気持ちを聞く
もしかしたらまだすっきりしていないかなと声をかけるゆいちゃん
りんちゃん「ううん」
先生「もう大丈夫なんだね。なんでかな?」
りんちゃん「あやまったから」

やり取りがすごすぎてついていけなかった
人ごとになっていない
子どもが全体を見て、必要なときに現れ
心を寄せたり、自分が思ったことを伝えたり、
こうしたらいいのではと提案していた
そして、あまりにもすごすぎて
この日は腰が抜けた感じになってお弁当が食べられなかった~

スタッフ まなみ