新パイナップル

今日は花見
毎年、新年度が始まり2週間ぐらいしてから桜が咲くので
子どもたちが少し落ち着いてから行くのだが
今年は桜が咲くのが早いので
新年度が始まり2日目で歩いて花見に行く

入ったばかりの新入園児も一緒に歩くので
先生「おばけ組(年少)は道路に出ちゃうね」
と、みんなに話をする
子ども「じゃ、手をつないで歩く~」
という流れになる

これは、「危ないから手をつなぎますよ~」
(子どもの行動を大人が先に言葉に出すという感じ)
ではなく
「道路に出ちゃうね~」
(子どもがその様子を思い浮かべることができるように
言葉をかけて、自分でどうするか考えられるようにしている)
毎日ピッコロで大人が先に言ってしまわない、
手をだしてしまわないようにしている
そしてものすご~い子に育っている

今日もパイナップル組(年長)が
朝の会で自分で手をつなぐ相手を決めていく
この集中力がまたすごい!
人が言った子とかぶらないように自分の相手を決める
(大人でもしっかり聞いていないとわからなくなる)
そしてまだ始まって2日目
おばけの名前も覚えているパイナップル
去年の今頃、やらない、やりたくない~という子もいた
しかし、今年はなんだか違う
今年一年楽しみだ~

いよいよ出発!
パイナップルがおばけの手をひいて歩く
さあ行くよ~とリードする子もいれば
おばけの歩調に合わせてゆっくり歩く子もいる

しんさん(パイナップル組)は
ひろとくん(おばけ組)とペアになっている
よく見ると2人とも泣いて歩いてくる
どうやら、ひろとくんはりんちゃんと手をつなぎたい
でも、しんさんはひろとくんを守ってあげるために
手をつなぎたい
どうにか手をつなごうとするが止まってしまう
できなくて困ってしまい泣いてしまったらしい
しかしなんとか歩いてくることができた

泣きながらも手をつないで歩いて行くひろとくん
しんさんは泣きながらひろとくんを守りながら
手をひいて歩く
2人、泣きながら歩く

その様子を見て
しんさんが大きくなったな~と感じた
泣くぐらい人のためにやってあげたい気持ち

その様子を見守りながらどんどん歩いていく
すると急に
「お客さんだ!」の声
その声を聞いた子どもたち
ささっとはじに寄る
早い!
見ると、前から2人歩いてくる
幅2メートルの道
自分たちがじゃまで人が歩けなくなってしまうから
自分たちがよけるということ
「お客さん」という声だけで
その様子が見えない子もよける
想像力~すごすぎで言葉も出ない

すれ違うときに「こんにちは~」と元気な声をかける
お客さんを注目
ものすごい注目
「みんなが見ているからなんだか恥ずかしいわ」
といいながら2人は歩いていってしまった

すると横にいたみーちゃん(おばけ組)
「お客さんきてくれてうれしい」
という
私「どうしてうれしいの?」
みーちゃん「だってみーちゃんたち見てくれたから」
見てくれたということがうれしかったという
ただすれ違っただけの人が自分を見てくれた
それだけでうれしい~
自分(私)は何かを忘れてしまっている感じがした

またまた歩いていると
幅2メートルの道に笹が横になっていた
前のほうを歩いていた子は
すきまをぬってすすーっと通り抜ける
そこに、はるひとくんれなちゃんが歩いてきた
(パイナップル組とおばけ組ペア、2人は兄弟)
はるひとくんはその笹を持ち上げ
れなちゃんも一緒に持っている
はじに寄せてみんなが通るまで2人で押さえていた
兄が持っているのを見て妹も手伝っている
みんなが通れるように
いつも、はるひとくんはみんなのために動く
その様子をいつも近くで見ているれなちゃん
兄弟っていいな~と思った

そして、ついに桜が満開~!のおいしい学校についた
シートを敷きお弁当を食べる
先生がラスクを買いに行く人を募集していた
食べ終わった子で、ラスクを買いに行く人
はなちゃん、だいちゃん、さやとくん、さきちゃん、こやちゃん
が買いに行くことに

700円手に持ち歩き出す
お店に上る階段を上る前で足を確認し
泥を落とす(お店の下)
お店の前を歩く時には
「(他のお客さんの迷惑にならないように)
音を立てないようにね~」そろそろ歩く5人
(しのび足)(笑)

お店に入り自分たちから挨拶をする
ラスクを見つけ手にとる
2つともガーリック味
(シュガー味もあったのでそっちを選択するんだ~
しぶいな~と見ていたら)
さやとくん「違う味のにしよう、
違う味の方がおもしろいから」といって
レジに持って行きお金を払い
みんなの所に戻り説明をする

「ガーリック味とシュガー味」
と言いながらみんなに見せる
誰かが「ガーリックって?」
さやとくん「イタリアみたいな味」
(そうそう)(笑)

配る前にラスクを数える
今日の人数を確認する
「でも足りないかもしれないから食べないで持っていて~」
ということで配り始める
「がまん、がまん」と自分にいいながら
食べないで手に持っているおばけ(よくがまんできるな~)
割れていない大きい方から配っていき、
最後の方の人は小さくなっているが文句は出ない

最後には袋の下に残ったラスクの粉
まだもらっていない5人
買いに行った5人

どうするのかと見ていたら
その粉を分けている
(それでいいの~???)

先生「粉だけどいいの?」
と聞くと
はなちゃん「くばっちゃったんだもん」
その顔をみるとどの子もとってもいい顔になっている
食べたいのに食べられない!と怒るのではなく
食べられなくて残念!としょげるのでもなく
自分たちが買ってきて配ったからしょうがない
なんと、自分たちに落ちている

その場を先生と話していて
大人にも配ってもらっているので大きいラスクを持っている
「粉しか食べていないから、半分あげようか」
かわいそうだからと大人がいうというのは
ちょっと違うような気がするということ
その場をどう見ていくのか
どう育ってもらいたいのかをいつも考えている
(この場では出なかったけど)
「足りないからもう一つ買いに行く」など
ピッコロではもう一つ考えていけるよう常に場をつくっている

スタッフ まなみ