うすいりんご

毎年、地元の方からりんごをたくさんいただいている
(とっても大きくて甘くておいしいりんごをいつもありがとうございます)

「りんごをみんなで食べたいので
パイナップル(年長)の女子にお願いしようかと思って」
と、あいちゃん、まどちゃん、みおちゃんに声をかけてみた
最近パイナップルがものすごい!
毎日きらきらしているので
「やる~」という言葉が返ってくると思っていた

しかし、返ってきた言葉は
「やんな~い」「めんどくさ~い」

「!!!」が~ん
思っていたのと違っていた

やらない、、、
やりたくない気持ちを押さえてまでやってもらうのがいいか
今日はりんごを食べない?
他の子にお願いするのか?
その場をどうしたいのか一瞬で判断していくすご~い仕事
(私はできていないのだけど)

どうしたらいいかな、、、としばらく考えていた
すると
「やっぱりやる~♪」
明るい声で言う、あいちゃん、まどちゃん、みおちゃん
私が困っていることに反応した
寄り添ってくれた
なんともいえないあの感じ
本当に申し訳ない

台所に行き、軍手をして
(ピッコロでは包丁を持たないほうの手に軍手をすることになっている)
りんごを切るあいちゃん、みおちゃん
まどちゃんはやっぱり
「やらな~い」

とっても大きなりんごなので
あいちゃんの包丁が途中で動かなくなってしまう
何度も力を入れなおすが、
今度は抜くこともできなくなってしまった
その横でみおちゃんが力強くりんごを半分に切った
すると
「かして」
と言い、あいちゃんからりんごを受け取り
力を入れてりんごを切ろうとする
が、、、切れない
何度もやってみるが切れない

その場を大人が見ていると
「やって~」
とお願いされる場合が多いかと思うが
ピッコロではなんんとかしてしまうことが多い
なんとかしたい気持ちの方が大きい

じっとりんごを見るみおちゃん
(この時間が大切~)
すると
りんごをゆらゆら動かし始めた
包丁を動かすのではなく
りんごを回し始めた
包丁をその場で押さえてりんごを回す
その発想!
みごとにりんごは真っ二つ
半分にするためにはどうしたらいいかを考えた
すごい!!!

半分になったりんごを
あいちゃん、みおちゃんはもう一度半分にし、種をとる
その様子を見ていたこうようくんは
「あいちゃん、種取るのじょうず~」
「みおちゃん、(包丁の)先っちょ使うのじょうず~」
と、2人をほめる
1人だけをほめない所がこうようくん~気を使う
さすが!

「やらな~い」と言っていたまどちゃんも
ずっとその場を見ている
横で
「一口で食べられる大きさにね、おばけのどつまるから」
とあいちゃん、みおちゃんに伝えている
そして台所で何かしていると見に来る
うさぎ(年中)・おばけ(年少)に
「入らないよ~」
と声をかけ続けている
「どうして?」
と尋ねると
「危ないかもしれない、切れちゃうから」
と、まどちゃんは小さい子の安全を守っていた
りんごを見ると、うさぎ・おばけが食べやすいようにうすく切られていた

こんなに人のことを思いやれる子どもの前で
私は何をすればいいのだろうといつも考える

スタッフ まなみ