うれしい気持ち

突然Kくん、たっちゃんから「こっち来て来て~」と手をひっぱり連れてかれる
「なんだろう?」と思っていると道路沿いにある松の木の下へ
「ほら、あそこにGちゃんのお弁当のゴムがあるでしょう?」
(子どもの手の高さでは届かない高い所でしかも、松の葉が覆いかぶさっている)
そして、「前に探していたんだね」
と言ったかと思うとするする~っと木に登り手で届くか確かめる
でも届かない(枝の細い所まで行くと折れるということを知っている)
すると、「カラスに聞いてみよう!」
3人で「カラスさ~ん!」
何もこたえてくれない
また突然、Kくんが「妖怪のいったんもめん知ってる?」
「うん」
「いったんもめん~!!」
声が青い空にすいこまれていく
これでもだめだと思った2人は棒を見つけてきて、落とそうとするがなかなか落ちない
次に長~~い竹を持ってきてゴムの輪の中に通して落とそう作戦!!
これでもだめだ
どうしよう?でもあきらめる気配は全くない
完全に、枝にひっかかっているのを見て
「のこぎりだ!!!」
といい走り出す
持ってきてすぐ私に渡す
「あれ?なんで?」
確かめようともしなかった、いつもなら自分たちでやってみるのに
それには理由があった
手の届かない場所、しかも道路に出ている
自分たちで判断した
道路沿いで危険もあったのでそこは手を貸すことに
「どこを切ればいいの?」
「あっ、そこじゃないちがう!そこじゃない、もっとこっち!」
と指示をうける
すると枝にひっかかっている枝元の方を切り落とすと思っていたが
葉のほうの枝を切り、棒で落とす
それを持って2人はうれしそうに走り出す
本当にうれしそうに持っていく
人の役に立つことがうれしい
その後ろ姿を追いながら、なんだか涙がでそうになった

まなみ